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【はじめてのケアマネジャー】ケアプラン作成ってどういうことをするの?【見習いケアマネ】

千葉近郊で働く新人ケアマネージャーのあなた。
ケアプラン作成は、ケアマネジャーの重要な仕事の一つですが、その内容や役割はよくわからないのではないでしょうか?
この記事では、ケアプラン作成の基本から実践まで、あなたが「ケアマネジャー」として知っておくべきことを、具体的なエピソードを交えながら解説していきます!

●ケアプラン作成とは?
ケアプランとは、高齢者や障害者などの利用者の「生活の質の向上」を目的に、個々のニーズに合わせた「ケア(介護)の計画」のことです。
ケアマネジャーは、利用者と家族、医療機関、介護サービスなど、様々な関係者を調整しながら、このケアプランを作成・管理する役割を担います。

① インテーク: 相談に耳を傾ける

介護におけるインテークは、単なる情報収集の場ではなく、ケアマネジャーと相談者(またはその家族)の間の重要な信頼関係を築くための第一歩です。
ケアマネジャーは、以下の点を意識しながら相談者と向き合う必要があります。

・積極的な傾聴:
 言葉だけでなく、相談者の表情、身振り、声のトーンにも注意を払い、真摯に話を聞くことで、相談者の真の気持ちや不安を理解しようと努めます。
・共感的な対応:
 相談者の状況に共感し、感情を共有することで、親近感を与えます。
・安心感の提供:
 落ち着いた環境と穏やかな雰囲気で、相談者が安心して話せる空間を作ります。

一方、相談者にとって、インテークは、見知らぬケアマネジャーに自身の悩みや家族の状況を打ち明ける時間です。
そのため、ケアマネジャーは、更に以下の点を意識しなければなりません。

・温かく、丁寧な対応:
 落ち着いた声と穏やかな態度で、相談者を安心させます。
・わかりやすい説明:
 複雑な用語を避け、わかりやすい言葉で説明します。
「在宅」や「ケアプラン」「介護サービス」なども相談者にとっては立派な専門用語です。
・積極的な質問:
 相談者の希望やニーズを正確に把握するために、積極的に質問を投げかけます。

Aさんは、先輩に助けを求めました。
「相談者さんやご家族が言いたいけど言えないことを汲み取ること。
なかなか困っていることを直球では言ってくれない方が多いから。
そうは言っても、その場の発言で正しく汲み取れるかどうか心配よね。
だったら許可を得て録音させてもらいなさい。
後でゆっくり聞けば分かるかもしれないし、何なら一緒に聞いてあげるわよ。」
と、頼もしい言葉を頂いたそうです。

② 訪問:情報収集

インテークの結果、ケアプランが必要と判断されると「訪問」して情報収集をしなければなりません。
インテークでは相談者という立場だった方が、今度は介護サービスの利用者さんとなります。

1. 事前準備

ケアプランを立てるための情報収集をするために「事前準備」を徹底しましょう。

・利用者さんの情報収集事項の明確化:
 利用者さんの「病気の種類」や「現在の状態」「家族構成」「自宅の環境」など把握しておきたい項目をリストアップしておきます。
・訪問目的の明確化:
 訪問の目的を明確にします。
 例えば「生活状況の確認」や「サービス紹介」「ケアプランの説明」など、目的に応じた訪問にします。
・必要な道具の準備:
 訪問時に必要な「ノート」や「ICレコーダー」「介護サービスのパンフレット」などを準備します。

Bさんは初めての訪問に緊張しながら向かいました。
利用者さんは「脳梗塞の後遺症」で自宅内の移動が困難でした。
室内の状況や動線の把握のために、先輩から持参していくと良いと言われていたカメラで記録することにしました。
利用者さんに許可を頂いて撮影させて頂き、後でゆっくり確認することにしたため、訪問時間の短縮となり、利用者さんの負担を軽減できました。

2. 訪問中の留意事項:声に耳を傾ける

訪問中は「利用者さんの声」に耳を傾けることが大切です。

・非言語コミュニケーションに注意:
利用者さんの「表情」や「身振り手振り」「声のトーン」などから「気持ち」を読み取ります。
・話を遮らずに聞く:
利用者さんの「話の流れ」を尊重し「自分の意見」を押し付けないように注意します。
・質問は明確に:
理解を深めるために「具体的な質問」を投げかけ「誤解」を防ぎます。

ある高齢者の方のお宅を訪問していたCさん。
利用者さんは開口一番「最近〇〇さんの具合が悪くなったようで会えなくなってしまって…」と話し始めました。
利用者さんは「孤独感」を強く感じられていたのです。
そこでCさんは「地域活動」や「ボランティア」のパンフレットを見せながらお話しして、この利用者さんには「社会との繋がり」を大切にしていくケアプランを作成するのでした。

③アセスメント:ニーズを深く掘り下げる

ケアプラン作成の重要なステップは「アセスメント(評価)」です。
ここでは、利用者の「全体像」を把握するために、様々な角度から評価を行います。

1.利用者さんの「思い」:人生観や価値観を理解する

・人生の目標や夢:
利用者さんが「これからどうありたいか」を理解し、ケアプランに反映させます。
・趣味や興味:
利用者さんの「好きなこと」を活かしたサポート方法を検討します。
・家族関係:
家族との「関わり方」や「コミュニケーション」について、利用者さんの「希望」を尊重します。

ある利用者さんは「絵を描くこと」が好きでした。
Dさんは地域ケアプラザの「水彩絵ハガキの会」や、レクリエーションとして絵画を取り入れているデイサービスの情報を提供し、利「創作活動」を通して利用者さんの「自己表現」や「ストレス解消」をサポートしました。

2. 健康(病気):身体の状態を把握する

・病気の種類と重症度:
利用者さんの「持病」や「慢性疾患」「手術歴」などを確認し、ケアに反映させます。
・薬の服用状況:
服用している「薬」「副作用」などを把握し、「薬物相互作用」を防ぎます。
・健康状態の変化:
定期的に「体調」や「痛み」などをチェックし、「健康管理」をサポートします。

「糖尿病」を患っておられました利用者さんに、Eさんは、「食事管理」や「血糖値チェック」を進め、ケアプランに訪問看護や薬剤師による薬剤指導を組み込み、「健康的な生活」をサポートしました。

3. 精神機能・身体機能と体(構造):機能的な状態を評価する

・認知機能:
「記憶力」や「判断力」などをチェックし、「認知症の進行度」を評価します。
・運動機能:
「歩行能力」や「手先の不器用さ」などを確認し、「介助の必要性」を判断します。
・身体構造:
「体格」や「筋力」などを評価し、「身体的なサポート」を検討します。

Fさんの利用者さんは左足を悪くされており、ふらつきがあって「バランス感覚」が低下しておられました。
そこでFさんは、ケアプランに、住宅改修による手摺の設置、福祉用具貸与による手摺のレンタル、また訪問リハビリを組み込み、「安全な生活環境」を整えるお手伝いをしました。

4. 活動(ADL・IADL):日常生活の機能を評価する

・自己介護(ADL):
「食事」「入浴」「トイレ」などの「基本的な生活動作」を評価し、「介助の必要性」*を判断します。
・家庭生活(IADL):
「家事」「買い物」「交通機関の利用」などの「自立した生活に必要な活動」を評価します。

Gさんの利用者さんは「料理」が苦手で「食事の準備」に苦労されていました。
そこでGさんは、ケアプランに訪問介護を組み込み、昼食と夕食を用意してもらうように組み込みました。
また、民間の「食事支援サービス」のパンフレットを渡して説明し、週末2日だけの利用を勧め、「安心して食事を楽しめる環境」を整えるお手伝いをしました。

5. 役割(参加):社会との関わりを作る

・地域活動への参加:
利用者さんが「地域社会」とどのように関わっているかを確認し、「社会参加」を促します。
・ボランティア活動:
利用者の「興味」や「スキル」に合わせた「ボランティア活動」の機会を提供します。

Hさんの利用者さんの住まいの近くには公園があり「子供達の遊ぶ声が聞こえてきて楽しい」とおっしゃっていました。
利用者さんは地域ケアプラザの張り紙を見て、幼稚園児と遊ぶ会、の参加を希望されていました。
Hさんは、その会に定期的に利用者さんが参加できるよう、地域ケアプラザに連絡しました。
利用者さんは、その会への活動を通じて子供達と触れ合うことができ、さらにはその会でお友達もできたそうです。
そのようにして「グループ活動」を通して「社会との繋がり」ができるようサポートしました。

6. 個性:利用者さん各々の特徴を理解する

・性格や好み:
利用者さんの「性格」や「好み」を理解し「個性を尊重したケア」を提供します。
・過去の経験:
利用者さんの「人生経験」や「過去の仕事」などを聞き「知恵」を活かしたサポート方法を検討します。

Iさんの利用者さんは、小学校で国語の先生をしていた方でした。
そこでIさんは、地域ケアプラザで定期的に開催されている朗読会への参加を促しました。
今では利用者さんは、朗読会で朗読する側となり、次の開催をいつも楽しみにされているそうです。
このようにIさんは「朗読会」の情報を提供し「朗読を通してのコミュニケーション」や「社会参加」をサポートしました。

7. 環境:利用者の生活環境を確認する

・住宅環境:
「家屋」の「構造」「広さ」などを確認し、「安全性」や「移動のしやすさ」を評価します。
・家族環境:
「家族構成」や「家族の協力度」などを確認し、「家族との関わり」をサポートします。
・地域環境:
「交通機関」や「買い物施設」などの「周辺環境」を確認し、「生活の利便性」を評価します。

Jさんの利用者さんは、ご家族と一緒に住んでらっしゃる一軒家の2階の部屋で過ごされており、最近膝が悪くなり階段の登り降りが大変とのことでした。
Jさんは、トイレが1階にしかなかったこともあり、利用者さんの生活動線を考えて、利用者さんのお部屋を1階にすることをご家族に提案しました。
さらに、玄関の上がり框に高さがあって危ないため、電動の昇降機のレンタルも勧め、「移動のしやすさ」を提案しました。

④ ケアプランを立案する

ケアプラン作成の手順は、以下の通りです。

1.アセスメント実施:
利用者の「ニーズ」を深く掘り下げます。
2.目標設定:
利用者の「夢」や「希望」を目標に設定します。
3.サービス選択:
目標達成に必要な「サービス」を選択します。
4.スケジュール調整:
「サービス提供時間」や「頻度」などを調整します。
5.責任者割り当て:
各「サービス」の責任者を明確にします。
6.ケアプラン作成:
上記の情報をまとめ、「ケアプラン」を作成します。
7.利用者との共有:
作成した「ケアプラン」を利用者さんと共有し、「理解」と「同意」を得ます。
8.実施と評価:
「ケアプラン」を実施し、定期的に「評価」を行います。

まとめ

はじめてケアプランを作成する見習いケアマネージャーに、ケアプラン作成というものについて紹介しましたが、いかがでしょうか?
この記事を、あなたのケアプラン作成のお役に立てて下さい。
また、この記事を見て、ケアマネージャーの仕事に具体的なイメージが持てたあなた。
ぜひ、ケアマネージャーとしての第一歩をふみだしてみませんか?

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