看護師にとって病院内の「花形」とされることも多く人気が高い循環器内科。
循環器内科と聞くと急変対応や心電図の読み取りといったことが思い浮かぶ方も多いですよね。
憧れの循環器内科で働いてみたいけど不安…という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は循環器内科で働いてよかったことや、大変さがありながらも、どんなやりがいがあるのかについてお伝えしていきます。
循環器内科で働いて身に付くスキル
心電図が読み取れるようになる
循環器内科看護師は心電図を読み取るスキルが必要不可欠です。
循環器内科の患者さんは常に心電図を装着している方が多く、看護師はナースステーションにいる際には常にモニタリングをします。
心電図モニタリングによるアセスメントから、いち早く異常に気付くことで患者さんへの早期対応ができるようになります。
例えば、心筋梗塞や狭心症、房室ブロックや心室頻脈などの波形を理解し異常の早期発見ができたり、アラームが鳴った際にも緊急性があるかどうかの判断をし、医師への連絡が必要なのか様子見なのかを判断したりします。
「ダブルカウント」「筋電図になっている」
「基線の揺れで見えにくいけどここにQRSがあって…」
など勉強が必須になりますが、心電図の専門的なスキルを身につけることができるでしょう。
フィジカルアセスメントができるようになる
循環器内科は患者の状態が急変したり重症であったりすることが多く、それに対応していくうちにフィジカルアセスメントが自然に習得できるでしょう。
先述した心電図だけでなく、生命の基礎となるバイタルサインや水分出納(IN /OUTバランス)、体重管理、各検査後の観察などを踏まえて患者さんがどのような状態であるのかを把握します。
例えば、
心臓カテーテル検査後に出血などの合併症の有無を観察するために、心電図やバイタルサイン、自覚症状などを確認することなどが挙げられます。
コミュニケーション能力が身に付く
循環器内科では患者さんの生死に関わるためチームで連携しながら迅速な対応をすることが求められます。
退院を目前とした心臓リハビリテーションにおいても医師やリハビリ職、薬剤師、栄養士、心理士など他職種で連携する機会が多々あります。
そのため様々なスタッフと連携する機会が多くコミュニケーション能力が身につくでしょう。
そして循環器内科の患者さんは心臓の疾患により「死を目前にした」状態を経験しているので非常に不安が高い状態です。
そういった患者さんの気持ちを理解し苦しさを共有していくことで、傾聴するスキルも向上します。
循環器内科で働いてよかったこと
患者さんの急変対応に強くなる
循環器内科の患者さんは急変に遭遇する確率が高く、緊急事態に素早く対応する機会が多いです。
日々患者さんの急変対応を行うことで、必然と急変の対応にも強くなります。
<看護師の体験事例>
私は内科系の様々な診療科・病棟で看護師として経験しましたが循環器病棟が一番患者の急変率が高かったです。
急変に遭遇する確率が上がるため、急変対応が強くなり看護師としてよりスキルアップすることができます。
他の内科病棟より大きなやりがいと見出すことができる診療科であると私は感じます。
看護師としてスキルアップできる|転職にも有利
循環器内科は知識向上のために非常に良い環境であり、看護師としてのスキルアップができる職場として人気です。
心臓や血管に関する医療は常に最先端技術が用いられます。
命に関わるたくさんの患者さんと接することで看護ケア技術が向上し、仕事にやりがいを感じられます。
また心電図や心エコーなどの循環器内科特有の医療機器の扱い方や、専門用語などについても知識を深めることができます。
勉強熱心な看護師や経験豊かな医療スタッフが多いので周囲から刺激を受けながら成長することができるでしょう。
循環器内科で身につけたスキルは他の課でも高く評価されるため、転職時には有利になります。
<看護師の体験事例>
私が入職した時、先輩には「循環器をやるとどこでも通用する」と言われました。
循環器内科からICU病棟に移って実感したのは、心電図波形が見ることができるというのは大きな強みだということ。
ICUでも基本的に心電図モニターをつけている患者さんが多いので、アセスメントに役立ちます。
患者さんとじっくり関わることができる
循環器内科の患者さんは急性期から回復期まで入院が必要であることが多く、患者とじっくり関わることができます。
循環器内科の患者さんは再発症を繰り返さないためにも、退院後どのような生活を送るかが重要です。
それぞれのライフスタイルに合わせた生活習慣を改善するアドバイスも行います。
また、長く患者さんと関わることで患者さんが回復していく過程を支援できることが看護師としてのやりがいに繋がります。
<看護師の体験事例>
私は循環器内科病棟で患者としっかり向き合い看護介入をしていけることは、流れ作業となりやすい業務の中で看護師を続ける糧でした。
また、特に「慢性心不全」を持つ患者は入退院を繰り返すケースが多く、双方が自然と顔見知りになっていました。
循環器内科で働いて大変なこと
内科病棟の中で屈指の忙しさ
循環器内科病棟では、急変による急な対応が必要となる機会が多いうえ、運動制限や水分制限など、様々な制限がある患者さんの対応が必要となります。
そのため循環器内科病棟の看護師は内科病棟の中でも屈指の忙しさといえます。
看護師は常に病棟内を動き回り、検査出しや生活介助を行います。
緊急入院なども多く仕事が就業時間内に終わらず残業となることも多いでしょう。
身体的な疲労が蓄積しやすいことは循環器内科で働く看護師の大変なところです。
患者さんを介助する機会が多い
循環器内科の患者さんの病態は重度であることも多く、身体的介助をする機会が多いことは大変な点といえるでしょう。
入院の初期段階の患者さんは絶対安静の指示が出ることもありトイレや入浴といった生活動作の介助が必要となります。
また、心疾患の患者さんは2型糖尿病やメタボリックシンドロームなどの基礎疾患を抱え比較的体格が良い方も多く、移乗や体位変換で腰を痛めてしまう可能性もあります。
アラーム音を聞くストレスが高い
循環器病棟の看護師は常に心電図モニターのアセスメントが必要であり、繰り返しアラームを聞くことがストレスに感じることも。
循環器病棟以外の病棟では、心電図モニターを装着している患者さんは少なく、患者さんが動いた影響でアラームが鳴っても波形に問題がなければミュートすることもあるのではないでしょうか。
心疾患を抱える患者さんの多い循環器病棟ではアラームが鳴り止むことがほとんどありません。また、生死に関わる心電図を見逃さないように短時間でもミュートすることができません。
常に鳴り響くアラーム音がストレスとなり、家にいても音の空耳が聞こえるなど生活に影響してしまうケースも少なくありません。
大変だけど循環器内科で働いてよかった!経験者の声を調査
循環器内科病棟で働く看護師は実際どのような気持ちで働いているのでしょうか?
実際に働いている人たちのインタビューについてまとめてみました。
新卒から循環器内科で働く若手看護師
未経験から循環器内科へ異動になった看護師
循環器内科で主任を務める中堅看護師
まとめ
いかがでしたか?
今回は循環器内科で働いてみて良かったこと、大変なところも含めお伝えしました。
この記事を読んだあなたが循環器内科で働きたい!と思える後押しになれると幸いです。
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循環器内科で少しでも働いてみたい!と思った方はぜひ活用してみてくださいね。
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