ケアマネジャーとして働く皆さん、日々の業務の中で「あるある」と感じることはありませんか?
今回は、ケアマネジャーの「あるある」をランキング形式でご紹介します。
共感できるエピソードや笑える話、時には笑えない現実まで、幅広く取り上げています。
看護師の皆さん、特に転職を考えている方にとって、ケアマネジャーの仕事のリアルな一面を知る良い機会になるかもしれません。
それでは、ケアマネジャーの「あるある」を見ていきましょう!
1. やんわりお断り
ケアマネージャーは、高齢者や要介護者の生活を支える重要な役割を担っていますが、ヘルパーからの支援範囲について無理な要望に直面することはよくあることです。
・同居人がいる場合の家事援助を頼まれる
家事援助は、一人暮らしを原則としていますので、調理、掃除、買い物など、家庭内での支援は家族の役割になってしまいます。
ご家族も大変そうでしたら、一緒に介護サービスを利用してもらうことを勧めてみるとよいでしょう。
・散歩の付き添い
高齢者や要介護者が一人で散歩するのが不安な場合、ヘルパーに付き添いを頼みたい気持ちは理解できます。
シルバー人材センターや、民間の業者、ボランティアなどの利用をケアプランとして検討してみましょう。
・大掃除は業者に頼んで
ソファーの移動やエアコンのフィルターの掃除など、大がかりな掃除は、ヘルパーの守備範囲外です。
「大掃除に当たることはヘルパーではできない決まりになってるんです。
でも、利用者さんからの要望も多いので、うちの事業所でも1時間〇〇円でサービスしていますので、お使いになりませんか?」
などと勧めてみてはいかがでしょうか?
・夏休みに孫の分の食事も作って
家族の訪問は喜ばしいことですが、ヘルパーに家族全員の料理を依頼するのは無理があります。
「介護サービスのお食事は栄養バランス重視なので、メニュー豊富な民間の配食サービス、またはその日だけ出前をお取りになられる方がいいですよ」などとお勧めすると良いでしょう。
2. 利用者さんが話好き
ケアマネージャーは、利用者のアセスメントにおいて、彼らの話に耳を傾けることを重要な任務としています。
しかし、利用者が語る内容は、アセスメントで探るべき情報とは必ずしも一致しないのが現実です。
・利用者の独演会
「戦時中の武勇伝」「仕事の成功物語」「子育て論」「闘病日記」
これらのテーマは、利用者が熱心に語り始めるよくある講演テーマです。
その話が始まると、他の大切な質問を控えることになり、かと言って話を遮るのも悪いので悩ましいところです。
「そのあとこうなるんですよね〜」などと話をショートカットしようとして藪蛇となることも。
・アンコール講演会
繰り返し聞かされるアンコール講演会。
その話は前も聞きましたよ、という場合です。
家族や同席者がいる場合、助け舟を出してもらえることもありますが、1人暮らしの利用者や、複雑な家族関係の利用者さんの場合は、遮ると不穏になるケースもありますから、慎重に対応しましょう。
・「電話でも鳴ってくれないかな」
利用者さんの話を遮るタイミングがないときに、ケアマネージャーなら誰もが願ったことがあるでしょう。
3. 顔も見たことのないご家族の介入
転倒、骨折、徘徊、行方不明、これらの事故は、高齢者介護においてよく耳にする問題です。
利用者がデイサービスやショートステイなどの外部の施設で事故に遭った場合、ケアマネージャーとして責任を感じることはありますよね。
このようなとき、普段の連絡でしか関わっていないご家族と顔を合わせることがあります。
ついつい身構えてしまいがちですが、心温まる状況を招いてくれることもあるのです。
・料理のプロが現れる
利用者のおじいちゃんが食欲不振で、食事の準備に苦労していた時期がありました。
その話を聞いた娘さんが、ある日突然キッチンに現れ、「私が料理をするから、あなたは安心して見ていて!」と宣言されたらしく、ヘルパーから電話がありました。
その日は、食事の支援は専門的な知識が必要であることをお話ししてお断りしました。
しかし、その日を機に数日おきに彼女はプロのような美味しい料理を作っていくようになったのです。
娘さんは調理師免許を持っていらっしゃるプロフェッショナルだったのです。
・探偵の出現
利用者のおばあちゃんが、ある日とても大切にしていたマフラーを無くしてしまったのです。
ご自宅を訪問して、落ち込むおばあちゃんの話を聞いていたのですが、そのときちょうどお孫さんも来ていたのです。
お孫さんは「おばあちゃん、そのマフラー着けてるときの写真はない?」
おばあちゃんが写真を見つけてくると、すぐに「このマフラー探しています」と、SNSに投稿したのです。
なんとたった数日で、探していたマフラーが見つかったのでした。
これらのエピソードは、ご家族の愛と関心が時に予想外の形に働くことを示しています。
ケアマネージャーとして、彼らの協力はとても貴重なので、上手く対応することが大切ですね。
4. 結婚話の嵐
ケアマネージャーの世界では、利用者やその家族から意外な提案が舞い込むことがあります。それは… 結婚話です!
「あなたのような素敵な女性が、私の息子と結婚してくれたら…」
ケアマネージャーのAさんは、ある日、利用者さんから思いがけない言葉をかけられました。
しかし、Aさんはすでに結婚しており、子供も2人いることを伝えると、利用者さんは残念そうに言いました。
事務所に戻ってこの話をしていると、Bさんも同じ利用者さんに同じことを言われていたそうです。
「わかるわよ。私もちょっと前に、同じようなことを言われたの。
利用者さんに『娘の結婚相手として、私を考えてくれない?』ってね。」
AさんとBさんの会話は、結婚話という意外なテーマで盛り上がりました。
5. 契約の負担
介護保険制度は、契約に基づいて運営されています。
そのため、初回の利用者登録には、様々な書類が並びます。
・契約書
・重要事項説明書
・サービス計画書
・個人情報同意書
・ケアプランなど
これらの書類は、利用者にもケアマネージャーにも山のような量となり、特に高齢者や手震いなどの身体的な障害がある利用者にとっては、署名を得ること自体が大変です。
また、ヘルパーやデイサービスなど、複数のサービスを利用する場合、契約はさらに増えます。
ケアマネージャーは、申し訳なさそうに「ごめんなさい、まだあります…」と説明を続けることになり、利用者やその家族は「早く終わって」と無言の反応を示すことが。
現場は、白けた空気に包まれることもあります。
6. テレビとの戦い
利用者さんの自宅を訪問し、リビングなどに入ると、時折テレビがつけっぱなしになっている光景がよく見られます。
ケアマネージャーは、この状況に直面しながらも、会話に集中できないというジレンマを抱えています。
高齢者の利用者さんは、耳が遠いことが多く、テレビの音量を大きく設定している場合があります。
ケアマネージャーが話しかけても、テレビの音に埋もれてしまい、会話に集中することが難しいのです。
「テレビを消してください」と伝えるのは、なかなか勇気のいることです。
ケアマネージャーとしては、利用者さんとの信頼関係を維持するために、あまり直接的な言葉は避けたいところです。
しかし、会話が妨げられると、利用者さんの理解を得られず、コミュニケーションに支障をきたす結果に。
さらに、放送されている番組が興味深い場合、ついついチラ見をしてしまう自分に気づきます。
野球の試合など、盛り上がるコンテンツには心を掴まれてしまい、こちらまで利用者さんの話に集中できなくなってしまうのです。
「あっ、ちょっと待って! いいところなのに!」と心の中で叫ぶケアマネージャー。
ああ、利用者さんと一緒に最後まで野球観戦したい。
理想的には、テレビを消してもらうことが良いのですが、利用者さんがテレビを楽しんでいる場合、無理に消すのではなく、ある程度一緒に観ることで信頼関係を築けるチャンスかもしれませんね。
7. 読めない字との戦い
ケアマネージャーは、医師との連携が不十分だと非難されることがあります。
その理由の一つは、医療文書の読み取り困難さです。
ケアマネージャーは、主治医の意見書や紹介状、リハビリ指示書など、医師が書いた文書を読むのに苦労します。
特に、医師の字が解読不能な場合が多く、医療情報を把握することは非常に困難です。
これは、医療系の専門用語や、医師の持つプライドの高さなどが邪魔をするためです。
こうなると、ケアマネージャーは、医療文書の読み取りを諦め、他のスタッフや医療関係者に助けを求めるしかありません。
すべての医療文書が電子化されれば良いのですが、いつになることやら。
8. まとめ
ケアマネジャーの「あるある」をご紹介しましたが、いかがでしたか?
共感できるエピソードや新たな発見があったでしょうか。
ケアマネジャーの仕事は大変ですが、その分やりがいも大きいです。
もし、この記事を読んでケアマネジャーとしてのキャリアに興味を持った方は、ぜひチャレンジしましょう!
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