看護師として数年働いた後、新たな挑戦を求めてケアマネジャーへの転職を検討しているあなた。
このガイドブックでは、あなたのキャリアアップをサポートするための情報を紹介します。
千葉市近郊在住の20〜40代女性看護師を対象に、ケアマネジャーへの転職プロセスを具体的なエピソードを交えながら詳しく解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたは自信を持って転職活動に臨めるようになっていることでしょう。
1. ケアマネジャーとは? 転職の理由を考える
①ケアマネジャーの役割
ケアマネジャー、正式には介護支援専門員は、高齢者の方々が地域で安心して生活できるよう、包括的なケア計画の調整や管理を行う専門家です。
彼らは、医療や介護の専門家と協力し、患者やその家族のニーズに合わせたケアを提供します。
簡単に言えば、その地域で利用できる介護福祉サービスを公的、民間問わず把握し、ご利用者様が生活をしやすくなるサービスを選び、利用に繋げる役割を担います。
②転職のきっかけ
3年間看護師として働いた美咲さん(32歳、千葉市在住)は、ある日、病院のロビーで高齢の患者さんと家族の会話を聞きました。
ご家族は、患者さんの退院後の日常生活について、相談員さんと話をしていらっしゃいました。
自宅の改装、車椅子の手配、訪問診療の手続き、通院の送迎、食事についてなどなど、とても終わらなさそうな話に相当苦労しているようでした。
その時、美咲さんは「私がこのような患者さんやご家族の味方になって、このプロセスをスムーズに進める手助けをすることはできないのだろうか?」と感じたのです。
これが、ケアマネジャーへの転職を決めたきっかけでした。
③転職の理由
看護師として、患者さんへの直接的なケアはやりがいがありましたが、経験を重ねるに連れて少しずつ管理業務や調整の役割にシフトしていくことに寂しさを感じていました。
そんな中で美咲さんは、病院でのケアよりも、患者さんが退院した後の生活、特にご家族との生活の質を向上させることに直接関わることができる役割を求めていました。
2. 自分の価値観と目標を明確にする
①価値観と目標
あなたはケアマネジャーとして働くことで、どのような価値観を実現したいですか?
例えば、患者さんやその家族と密接に協力し、彼らの声に耳を傾けること。
あるいは、医療チームや介護施設との連携を強化し、地域全体でケアを提供すること。
まずは、自己分析で自分自身の価値観と目標を明確にしてみましょう。
②具体的に自己分析をしてみる
看護師として10年間働き、そのうち5年間を介護施設で過ごした恵美さん(40歳、千葉市在住)は、自分の強みを分析します。
とは言っても、自分のことは案外分からないものです。
そこで同僚と食事をしているときに、自分のことがどう見えているかをさり気なく聞いてみることにしました。
すると、どうやら自分が患者さんやその家族と信頼関係を築くことに長けているのではないかと気付き、思い当たる節もあって強みを自覚できました。
それと同時に、管理業務や書類作業の時間を取られ、患者さんと直接関わる時間が減ることにも不安を感じていました。
③目標を明確にしてみる
恵美さんは、ケアマネジャーとして勤務先の施設内の管理業務を効率化したいと考え、また患者さんとそのご家族との関わりをより充実させることで、自分の長所がより活かせると考え、それを長期的な目標にしました。
彼女は、将来的には自分のスキルを活かして、ご利用者様とそのご家族に、よりよいケアを提供していきたいと考えています。
3. 転職先の文化と価値観を調べる
①理想の職場の文化はどっち?
次に、あなたの理想の職場環境を想像しましょう。
チームワークを重視する環境で、協力し合いながら仕事を進めるタイプ?
それとも、独立して仕事を進めることを好むタイプ?
あなたが働きやすい組織の文化はどちらでしょうか?
看護師として1年目から、職場環境に恵まれておりチームワークのよい現場で働いてきた春香さん。
チームでケアに取り組む文化をとても重要視しており、その成果を目の当たりにして働いてきました。
そんな彼女ですから、仕事はチームワークで、チームメンバーと信頼関係を築き協力し合う環境が不可欠だと考えています。
②理想の職場の価値観を調べる
次に春香さんは、興味のある職場のホームページを見て、そのミッションや価値観を調べます。
その他にも施設のブログを見てみると、仕事中の画像や職員の話も書いてあるのを見つけました。
そこから職場の価値観を読み取りました。
例えば、ある組織は「患者さん中心のケア」を掲げ、患者さんの意見を尊重し、個々のニーズに合わせたケアを提供することを重視しており、ブログからは職場内の横の連携に重点を置いていることが分かりました。
このように、現在のケアマネジャーや従業員からのフィードバックやレビューなど生の声を見つけるようにしましょう。
その組織は、あなたの希望する働き方ができそうですか?
従業員の福利厚生をサポートしていますか?
仕事の満足度やワークライフバランスはどうですか?
春香さんは、複数の介護施設の求人情報を調べ、ホームページやブログを見つけては、従業員の発信している情報を読みました。
ある施設では、従業員が自己成長のための研修やワークショップに参加できる環境が整っていることがわかりました。
また、別の施設では、休日をしっかり取得できており、家の用事や家族との時間をしっかり確保できている従業員の話を見つけることもできました。
春香さんは、このような中で、組織文化が自分の価値観であるチームワークを重視している施設を見つけたのです。
4. 求人情報を調べて説明会に参加する
①求人情報を分析する
さまざまな医療機関や介護施設の求人情報を調べましょう。
求人情報には、役割の詳細、組織の期待、必要な資格やスキル、給与面の待遇などが記載されています。
欲しい情報が記載されていない場合は、別の求人サイトを見てみるとよいかもしれません。
ケアマネジャーへの転職を考えていた、看護師の美佳さんは、千葉市内の複数の病院や介護施設の求人情報を調べました。
彼女は、ある介護施設の求人情報で、ホームページを見てみて下さい、と書いてあったことが気になり見てみました。
ホームページには、患者さんやその家族のニーズに合わせて、様々な職員が知恵を絞って、困難なケア計画を作成していく経過が事細かに書いてあり、さらには医療チームとの連携も強調されていることを見つけました。
②説明会に参加する
興味のある施設、または自治体や民間の派遣会社などが説明会を開催していることがあります。
興味を持った施設の説明会があれば積極的に参加をしてみましょう。
面接に進むよりも前に、その組織の文化や価値観をより詳細に知ることができるチャンスです。
美佳さんは、応募した介護施設の説明会に積極的に参加しました。
説明会には、ホームページを印刷して持参し、疑問点を書き込んでいたのですが、うっかり説明会の採用担当者に見られてしまい恥ずかしい思いをしましたが、ほとんどの疑問について答えてもらうことができました。
その結果、施設の組織文化や価値観などをしっかり聞いてくることができたのです。
5. 試用期間について確認する
看護師としての経験は豊富であっても、ケアマネジャーとしての役割に必要な新しいスキルや資格があるかもしれません。
例えば、他職種の管理スキルやコミュニケーション能力の強化、医療チームとの連携に関する知識などです。
施設によっては試用期間があり、その間にさまざまな研修を受けることができる施設も少なくありません。
①コミュニケーションの研修
少し人見知りするところのある美咲さんは、初対面の人と打ち解けるのに人一倍時間を必要としていました。
ケアマネジャーとして働くことの不安よりも、新しい職場で初対面の人と話すことの方がとても不安が強かったのです。
しかし、最近の若い人達はコミュニケーションに不安な人も多く、その施設ではオリエンテーションとしてコミュニケーションの研修が組み込まれていました。
実際にケアマネジャーとして関わるであろう職種の人達と、前もって顔を合わせて話す時間がしっかり確保されていたのです。
ホームページにも、コミュニケーションの研修を受けた人達の感想が書いてあり、それを読んでその施設にとても興味を持てました。
②ケアプラン作成の研修
美咲さんは当初、ケアマネジャーとして患者さんやその家族のニーズを評価し、適切なケアプランを作成するスキルを磨くために、オンラインコースを受講することを考えていました。
しかし、以前参加した説明会で、採用担当者から採用後の試用期間にケアプラン作成の研修があることを聞きました。
オンラインコースを受けるよりも、その施設の研修を受けた方がその後の実務に役立つのは明らかでした。
③試用期間が短いことのメリット
景子さんは、看護師として仕事をしている間、上手く立ち回って徐々にシフトを減らしてもらい、その間にケアマネジャーとして即戦力となるべく様々なオンラインコースを受講していました。
そのため、なるべく早く正社員として正式採用してもらい給与面で満足したいと考えていました。
試用期間が長ければ長いほど、福利厚生の面でも不利になることがあります。
例えば、少しではありますが有給の取得開始時期も遅くなったりします。
このようなことから、試用期間の短い施設を探したのです。
6. まとめ
ケアマネジャーへの転職は、あなたのキャリアの新たな章の始まりです。
このガイドブックで紹介したポイントに気をつければ、きっと後悔のない選択ができるでしょう。
あなたの価値観と目標に合った組織や役割が見つかることを願います!
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