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【訪問看護ならでは】病院との違いは?

訪問看護師といえば
「患者さんとじっくり関わる看護ができる!」
「憧れの夜勤なし、土日休み!」
というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?

病院看護師と訪問看護師にはさまざまな違いがあります。

千葉市で訪問看護をやってみたいけど…
「業務内容が違うなら、今までやってきた経験は生かせる?」
「本当にやりたかった仕事内容ができるの?」
「実際、働き方はどう変わる?」
という不安がある方もいるでしょう。

今回は、訪問看護経験のある筆者が、病院との違いを中心に「訪問看護ならでは」の仕事について解説していきます!

1.病院と在宅の看護の違い

①看護を提供する場所が違う

1番の大きな違いは、「場所」の違いです。病院看護師は病棟や外来、訪問看護師は利用者さんの家で看護を提供します。

場所が違うことで生じる問題は「設備が充実していないこと」「すべて1人で対応しないといけないこと」です。

緊急の対応が必要になったときに物品が不足していても、その場にあるもので代用して対応するということはよくあります。

また、訪問するお宅によって独自のルールがあることも多いため、「お邪魔している」という意識が大切です。

②求められる役割が違う

病院看護師も訪問看護師も、患者さんの療養上の世話をして、安全・安楽に生活できるように看護を提供することは同じです。

ですが、看護の先の目的やゴールが異なります。
・病院の看護:病気やけがの治療が目的。治して退院することがゴール。
・在宅の看護:その人らしい生活が目的。明確なゴールがないことも。

訪問看護師は、「生活の支援」がメインになります。
飲酒や喫煙など治療の妨げになる可能性があることも、禁止するのではなく「その人らしい付き合い方」を一緒に考えるなど、柔軟な発想が必要です。

③仕事内容や関わる人が違う

訪問看護師は「医療的な処置」だけでなく、「リハビリ」や「介護」も行います。

また、訪問看護ステーションの内外問わず、他職種と連携します。
例をあげると、以下の通りです。

・ケアマネージャー
・訪問診療医
・退院調整看護師
・ソーシャルワーカー
・ヘルパー
・薬剤師
・理学療法士や作業療法士、言語聴覚士

社外の人と連携することが多いため、コミュニケーションスキルが求められます。

④働き方が違う

千葉市でも、訪問看護師は決められた訪問スケジュールで動いていることが多いため「週2日固定の休み」「日勤のみ」であることが多いです。

病棟ではシフト制勤務が多いので、働き方は大きく違います。
また、夜勤はほとんどなく、代わりに「オンコール」という制度があります。

「オンコール」とは、勤務時間外に緊急で対応が必要になった方に、すぐに訪問できるように待機しておく制度のことです。

2.訪問看護師の役割

①退院予防と退院支援

患者さんは「できるだけ入院せずに自宅で過ごしたい」と思っている方が多いでしょう。

ですので、再入院を予防するための健康管理を行うことは、訪問看護師の大切な役割です。

そして入院した際にも、安心してご自宅に帰れるように、またすぐに再入院にならないように、退院調整を行うのも重要な役割とされています。

千葉市の訪問看護ステーションでも、入院先に出向いて退院カンファレンスに参加することがあります。

②日常生活の支援

体調の観察をしたり、必要な医療処置を行ったりします。

在宅医療では「ケアマネージャー」や「訪問診療医」などの多くの人が利用者さんに関わります。「訪問看護師」は、他の医療職の中でも最も頻繁に利用者さんに関わる職種となることが多いです。

「エアコンの温度は適正か」
「ちゃんとご飯を食べているか」
「いつもと違った様子はないか」

など、訪問看護師ならではの視点で観察して、看護することが求められています。

③急変時の対応

急変時には、まず訪問看護師が状態を確認してから医師と連携をとることが多いです。

オンコールで対応を求められることもあれば、訪問したらすでに状態が急変していたというケースもあります。

訪問時は1人で判断して対応することが多いですが、管理者や先輩看護師と、電話やチャットツールなどで相談しながら対応できる訪問看護ステーションもあります。

④在宅でのお看取りの支援

「最期は自宅で家族に囲まれて過ごしたい」と願う方が増えています。

訪問看護師が行うターミナルケアは主に以下の通りです。

・疼痛の緩和:痛みを評価して対応したり、医師や薬剤師と連携をとる。
・生活の支援:保清ケアなど。家族に指導しながら一緒に行うことも。
・精神的なケア:不安が軽減されるよう、傾聴や適切な情報提供をする。
・家族看護:家族との時間を確保や、家族の理解と協力が得られるよう支援する。
・介護負担の軽減:家族が疲弊することも多いため、情報提供や支援をする。

また、その後のエンゼルケアやグリーフケアに携わることもあります。

3.訪問看護師の仕事内容

①状態確認や医療処置

訪問看護師は生活の支援をしているとお伝えしましたが、具体的な仕事内容はさまざまです。

・体調確認:バイタルサインの測定や体重測定など
・生活の支援:入浴介助、排泄介助(トイレ誘導、摘便、おむつ交換)など
・内服管理:残薬の確認、内服カレンダーのチェック、副作用の確認など
・医療処置:点滴、褥瘡処置など
・リハビリ:呼吸リハビリ、拘縮予防、脳トレ、屋外での歩行練習など

筆者は病棟看護師を経験した後に訪問看護師になりました。
物品の場所や使い方が、各ご家庭のルールや利用者さんのこだわりによって違うこともあり、はじめは戸惑いました。

ですが、基本的な手技は変わらないので、病棟経験で培った知識や技術はしっかり生かすことができました!

②報告書の作成

医師やケアマネージャー向けに「報告書」を作成します。
月に1回程度提出する訪問看護ステーションがほとんどのようです。

日本看護協会の「2014年 訪問看護実態調査 報告書」のよると、時間外労働の理由は「記録・報告書の作成」が69.2%でした。

訪問看護師は、日中は訪問で外回りをしているため、書類作成が時間外になってしまうことが多いようです。

③他職種連携

在宅医療では、1人の利用者さんに多くの職種が関わっています。

訪問の隙間時間に、連携をとることも仕事内容の1つです。

連携の取り方は、電話やFAXがほとんどです。訪問看護師になると、社外の人と電話する機会が増えるため、社会人としてのスキルが身についたという話はよく聞きました。

④家族ケアや療養環境の調整

在宅医療では、家族の存在がとても重要です。

一緒に住む家族が安心して医療を受けられるように、不安を解消したり情報提供したりします。

また、家族が介護に参加できるように、医療処置や介護の手技練習を一緒に行うこともあります。感染対策でお見舞いが制限され、入院中十分に手技指導を受けられないケースもあるため、とても重要な役割となっています。

また、遠方に住む家族に連絡をとって情報収集したり、安心できるよう近況報告したりすることもあります。

4.訪問看護の働き方

①固定休み

訪問看護では、訪問スケジュールが決まっていることが多く、固定休みの訪問看護ステーションがほとんどです。

病院看護師はシフト制が多いため、働き方としては1番大きな違いです。

②オンコール

夜勤がない代わりに、オンコール制度があります。

千葉市でも、訪問看護ステーションによってはオンコール対応がなかったり、回数が少なかったりする求人もあるため、希望に合わせて選ぶこともできます。

③給料はやや低め

日本看護協会の「訪問看護の伸び悩みに関するデータ」によると、訪問看護師の平均給与は病院勤務の看護師より低いです。

夜勤手当を考慮すると、安くなってしまうようです。

ですが千葉市には、処遇改善や給与アップに取り組んでいる訪問看護ステーションもあるため、転職したら給料が下がるとは一概には言えません。

5.まとめ

今回は、病院との違いに着目して、訪問看護ならではの働き方について解説しました。

筆者自身、訪問看護師になったばかりの頃は、戸惑うこともありました。ですが、患者さんの日常生活に関わることや、他職種と連携することで、訪問看護ならではのやりがいを感じています!

千葉市の訪問看護ステーションをお探しならまずは情報収集が大切です。
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