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【完全版】作業療法士の転職ガイドブック 〜後悔しないための選び方〜【ケアスタッフ】

「毎日残業が辛い‥」
「患者さんの介助が大変」

作業療法士のお仕事は身体的負担もある中でたくさんの業務をこなして体力をすり減らすこともありますよね。

このまま今の職場で慌ただしく働く日々が続くのだろうかと将来的な不安を感じていませんか?

私も大学卒業後から働いた急性期病院では毎日12時間勤務でした。
現在は長く働きたいと思えるホワイト職場に転職し、心にゆとりを持って利用者の方に向き合えるようになりました。

この記事では千葉県にお住まいの作業療法士の方に、後悔しない職場選びで確認すべきポイントと長く安定して働くことができる転職先について解説します。

転職すべきブラック職場の特徴3選

勉強会やカンファレンスが時間外にあり強制参加

残業理由として多いのがカンファレンスや勉強会です。
職場によっては終業後に実施することや、休日に勉強会やセミナーの参加を求められるといったケースもあるようです。

作業療法士にとって自己研鑽は患者さんの利益貢献のために必須ともいえます。
しかし時間外に実施する場合に任意参加が望ましいでしょう。

事務作業が多く業務にあてる時間の確保がない

カルテ記載や書類作成などの事務作業時間も多くある残業理由の1つです。

職場によっては定時いっぱいまでリハビリをして、業務終わりに事務作業に時間を当てるという職場もあります。

担当する人数が多いほどその患者さんに応じた事務作業も多くなります。
また書類作成後に上司の添削が必要であり完成までに時間がかかるといったこともあります。

パワハラ・モラハラが常態化している

ブラックな職場ではパワハラやモラハラが当たり前のように行われている職場もあります。

上司の患者を無理やり引きつがせる、自分の治療を全面的に否定される、スタッフや患者の目の前で叱責するといったことが挙げられます。
体育会系・根性論の風土が根付いている職場もあり、パワハラと気づかないこともあるようです。

筆者が働いた職場(総合病院)でも体育会系の風土はありました。
入職1年目の時上司から
「俺たちが新人の時は毎日30人患者みるのが当たり前だったよ」と言われたことがあります。

それを聞いて、
「先輩がそんなに頑張ってるんだから自分ももっと頑張らなきゃ」と思っていました。
仕事熱心で尊敬している上司でしたが、今考えてみるとちょっとパワーワードですよね。

後悔しない職場選びのための確認ポイント

働く分野の違いを知る

作業療法士の働く分野は医療機関、介護分野、発達支援分野などありますが、それぞれの違いを知ることも転職の方向性を決めるうえでポイントになります。

特に、働く忙しさの度合いは急性期や回復期の病院で高く、慢性期の病院や介護分野では比較的低い傾向があります。

筆者も急性期病院に勤めていたときが圧倒的に忙しく、夜8時まで患者さんのリハビリを実施したことも。
ですがたくさんの疾患の患者さんを担当した経験や、委員会や教育といったリハビリ以外の業務の経験は、今の職場で働くうえで必要な基盤となっています。

大手かベンチャー(中小企業)か

職場の規模によっても働きやすさが違ってきます。

総合病院などの大きな組織の職場では経営状況が安定していることや、マニュアルがあることで業務が基準化されているといったメリットがあります。

また、キャリア形成に関してはスタッフ数が多く昇進しにくいといったデメリットがあるでしょう。

一方比較的小さな組織の職場では経営状況が変動しやすいことで不安定になるリスクや、開業してまもない事業所ではマニュアルがなく曖昧な中で仕事をこなしていかなければいけないなどといったことがあります。
スタッフ数が少ないため、昇進しやすい傾向にありキャリアアップをしたいという方には良い環境かもしれません。

筆者は現在中小企業の訪問看護ステーションで働いていますが、マニュアルなどがないことで対応に困った経験もあります。
ある利用者さんの自宅を訪問したとき、怪我をして出血されていました。
その方はワーファリン(血液をサラサラにする薬)を服用されていたのでなかなか止血できず、緊急時のマニュアルがない中でどのような対応が最善か臨機応変に考え対応する必要がありました。

待遇の相場感を知っておく(給与や休日の数など)

給与や休日の数などの待遇の相場感を知っておくことで転職時の希望条件の目安となります。
作業療法士の給与の平均は以下の通りです。

月給 年間賞与 年収
30万900円 71万4,400円 432万5,200円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

分野別には、訪問看護ステーションは比較的給与が高い傾向にあります。
理由として事業所が小さな事務所であるなど固定費がかからないことが挙げられます。

年間休日は作業療法士の職場では110日前後が目安となるでしょう。
急性期や回復期病院では積極的なリハビリの実施が求められるため土日祝日も出勤となりやすく、年間休日は少なめです。
一方介護分野では土日祝日休みで、年間休日が多い傾向にあります。

転職前に働きやすい職場を見極めるためには?

職場が求人募集をしている背景を知る

募集背景を知ることでどういった職場なのかが理解できます。
定着率の低いブラックな職場ではマンパワー不足や目の前の利益を補うために採用を進めています。

例えば
『若手の採用を強化している職場』の背景として以下のような意図がある場合があります。

・人件費をかけたくない (→コスト削減)
・家庭との両立が必要ない働き盛りの人材を採用したい (→酷使できる)

このような職場では若手スタッフが離職を繰り返すことになるでしょう。

反対に定着率の高い職場は長期的な事業のビジョン(利益)に向けて採用を行なっていく背景があり、長く活躍してほしいスタッフのためにメリットのある条件を提示しようとする姿勢があります。

風通しの良い職場かどうか

定着率の高い職場では、スタッフの意見を取り入れみんなで組織をつくっていくような風土があります。
具体的な特徴として、以下のようなことが挙げられます。

・部署内のコミュニケーションが活発
・人間関係が良好
・職場の方針やルールが明確

そのため転職活動時は上記ふまえた情報収集を行っていくと良いでしょう。

転職サイトを活用する

転職サイトを活用することでよりリアルな職場状況や公開されていない条件のよい求人などを知ることができます。

登録するとメールがしつこく送られてくることや、転職を推し進められるといったマイナスなイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。
筆者の友人は大手転職情報サイトに登録し、エージェントから相談なく職場見学の予定を組み込まれていたという話を聞きました。

ですが実際にそのような会社はごく一部です。
求職者と職場双方が満足のできる転職にするために今では一般的なツールとなっています。

転職でおすすめなのは介護分野?【訪問看護が長く安定して働くことができる理由】

働きやすい環境や制度が整っていることが多い

訪問看護ステーションでは働きやすくなる制度が多く取り入れられているのが魅力の1つです。

例えば近年ではフレックス制度や週4日勤務を取り入れ働く時間に融通を利かせられることや、固定給かインセンティブ制で給与制度の選択ができることなどが挙げられます。

自分の利用者さんのリハビリ予定を調整することで休暇も取得しやすいです。
そのほか自宅や利用者さん宅から直行直帰できるなど裁量性が高く働きやすくなるような制度や環境がたくさんあります。

身体的負担が割と少なめ

医療機関と比べると身体的負担が少ないことも働きやすさのポイントの1つです。
仕事中は移動時間が含まれることもふまえて1日の担当件数は5件程度が多く負担なく業務を行える範囲です。

また長い目でみて働くことを考えると身体的負担は軽減したい要素の1つです。
在宅で生活されている利用者さんなので比較的身体介助が少ないです。

受け入れる利用者さんの重症度は事業所によって異なり、例えば重症心身障害者の方や終末期の利用者さんでは身体介助が多くなる場合もあるでしょう。
身体的負担も視野に入れたうえで、自分がどのような疾患の方を支援していきたいかという視点も大事にしましょう。

活躍の幅が広く作業療法士の需要が高い

訪問看護ステーションでは、作業療法士の専門性が発揮できる機会が多くあります。

在宅で過ごすために必要なADL・IADLに向けたリハビリや環境調整はもちろん、精神(自立支援)の利用者さんのリハビリができるのは療法士のなかで唯一、作業療法士だけです。

そのためリハ職種としては重宝されます。
作業療法士の専門性を幅広く活かしたいという方にとっては活躍できる場です。

まとめ

後悔しない転職の実現のために、押さえておくべきポイントと長く安定して働くことができる職場について解説しました。
同じ作業療法士の立場から、少しでも転職活動の参考になれば幸いです。

今回は筆者自身の経験もふまえて特に訪問看護ステーションの働きやすさや魅力についてお伝えしましたが、病院やそのほかの機関で働きやすい条件の職場もたくさんあります。

家チカメディジョブ千葉版では、そういった求職者の方のニーズに合った求人をご紹介しています!
千葉県にお住まいの転職を視野に入れている作業療法士の方はこの機会にぜひご活用ください。

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